類義動詞の使い分け|TOEIC Part5 今日の1問
問題
The board's decision to postpone the merger was ____ by concerns over the target company's outstanding liabilities.
- Aprovoked
- Bprompted
- Cinduced
- Dincited
正解と解説を見る
和訳合併を延期するという取締役会の決定は、買収先企業の未払い債務への懸念によって促されたものだった。
完成文The board's decision to postpone the merger was prompted by concerns over the target company's outstanding liabilities.
- 正解(B):4つとも「引き起こす」系の動詞で文法上はどれも入る。決定や行動を促すという文脈で使えるのは prompted。
- (A):怒りや反発など、感情的な反応を引き起こすときに使う
- (C):人を説得して〜させる、症状を誘発する。決定には使わない
- (D):暴動などを扇動する。強く否定的で文脈に合わない
ポイント決定を促すのは prompt
くわしい解説
なぜこの答えになるのか
この問題は、4つの選択肢がすべて過去分詞で、受動態の形として文法的にはどれも成立します。つまり形からは何も決まりません。決め手になるのは、それぞれの動詞が「何を引き起こすのか」という語感の違いです。prompt は行動や決定を促すときに使い、was prompted by(〜がきっかけで〜することになった)はビジネス文書の定番の言い回しです。主語が the board's decision(取締役会の決定)という「人が下す判断」なので、それを後押しした要因を表す prompt が合います。990点帯の語彙問題は、訳すとどれも「引き起こされた」になってしまうので、日本語に置き換えず、その語がふだん何と一緒に使われるかで判断します。
ほかの選択肢がなぜ違うのか
- Aprovoke は怒り・反発・議論など、感情的あるいは対立的な反応を引き起こすときの語です。provoked criticism(批判を招いた)のようには使いますが、冷静に下された決定の理由を述べる文には強すぎます。意味だけを見ると入りそうなので、最も紛らわしい選択肢です。
- Cinduce は「人を説得して〜させる」(induce him to sign)や、「症状・状態を誘発する」(induce sleep)という使い方が中心です。決定そのものを主語にして was induced by とは言いません。医学や化学の文脈で見かける語なので、そちらの記憶があると迷います。
- Dincite は暴動・反乱・暴力などをあおる、扇動するという意味で、強い否定的な含みを持ちます。incite a riot のような組み合わせが典型で、取締役会の判断を説明するこの文脈にはまったく合いません。4つの中では最も切りやすい選択肢です。
あわせて覚えたいこと
「引き起こす」系は組み合わせで覚えると差がつきます。prompt + 行動・決定(prompted a review)、provoke + 感情・反応(provoked outrage)、induce + 人 to do / 状態(induced drowsiness)、incite + 暴動・暴力(incited violence)、trigger + 連鎖的な出来事(triggered a recall)。990点帯の語彙問題は、文法で絞れないぶん「どの名詞と一緒に出てくるか」の記憶がそのまま得点になります。
例文で確認
- The complaint prompted a full review of the safety procedures.その苦情がきっかけで安全手順の全面的な見直しが行われた。
- The announcement provoked strong criticism from shareholders.その発表は株主から強い批判を招いた。(感情的な反応 → provoke)
- The recall was triggered by a defect found in the sensor.そのリコールはセンサーの欠陥によって引き起こされた。(連鎖的な出来事 → trigger)
今日のキーワード
outstanding liabilities未払いの負債・未処理の債務
The firm must settle its outstanding liabilities first.
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